もしもヨガに、出会ってなかったら。
もしもヨガに、出会ってなかったら。
越えられなかったことがたくさんあっただろうなぁと思う。
気持ちが揺れることへの否定や抵抗。
感情が揺れるのを、そのまま感じつつも
どこかで、一歩引いて、俯瞰してみている自分。
揺れる自分と一緒にいるには、結構エネルギーがいる。
見なかったほうが、気づかなかったほうが、きっと楽かもって思う。
それを受け入れてみる勇気。
自然の流れに、ゆだねてみようという信頼。
できないかも、と思ってる自分がいても、その声を聞きつつ
「そう思ってていいから、ちょっとやってみない?」
と、自分の中の子供みたいな部分をなだめる、もう一人の自分。
子育てと、自分育てって、なんだか少し似ている気がする。
ポーズに取り組むとき、自分が自分に対してどんな言葉をかけるか、内側の声に気づく。
最初の頃は人と比べて、きれいにポーズができなくて
「もっとがんばらなきゃ」と自分以上のことを求めて体を痛めた。
でも、だからこそ、無理を知ることができた。
もどかしさを感じている自分をなんとかしたくて、がんばりすぎてたことを「がんばってたんだね~、もどかしかったんだよね」と、なんとなく優しいこころになれたりする。
「無理」に出会った時、できないとあきらめるのでもなく
できないことを責めるわけでもなく、ただ静かな心で
「今」と一緒に歩いてみようと思えてきた。
呼吸を見つめながら
からだがささやかに動くのを感じていくと、からだって本当に健気だなぁと感心するし、なんといっても穏やかな気分になります。
それは自分の外側の世界の環境が変わったとしても。
単に難しいポーズができるようになることだけがヨガの目的ではなく、自分のこころが穏やかで幸せだと感じられるように、こころの波風をできるだけ治めていこうとすることだと、パタンジャリは言います。
「ヨーガとは、心の作用の止滅である」と。
今週、教わったヨガのテーマは、
「やわらかく、強いこころを持つ」
「あたまをすっきりさせる」
「こころの活用能力を高める」
です。
今週のクラスは基本的な12種類のポーズを流れるように進めていきます。12種類のポーズにより、あらゆる関節をほぐし、筋肉を動かします。
たとえば、前屈のポーズ。
「手はどこまで伸びるかなぁ~?」
と、子供みたいに自分の体の行き先を、探検しながら進んで、
行き着いた先のからだを、呼吸を、ポーズをキープしながら
「そうなんだ~!」とわくわく楽しんでいただけたら、と思っています。
山本ヨガ研究所 講師 能丸香織(西宮フエアレデイ教室 講師)