胎内記憶・誕生記憶の池川明先生講演会に参加して

『おぼえているよ、ママのおなかにいたときのこと』

~池川明先生、大田篤先生講演会 2011年4月23日 広島国際会議場~

娘の誕生前記憶の絵を書いて、どんなプロセスをたどってこの世にやってきたかを書き記した物語『そらのかなたで』。このものがたりが完成したとき、まっさきに私の頭に思い浮かんだのが、胎内記憶研究の第一人者、池川明先生でした。
『池川先生に、このものがたりを読んでもらいたい・・・・』

その夢は、2年という道のりを経て、かないました!

『地球とこどもの未来を守るネットワーク』の設立者である大田篤先生(http://www.geocities.co.jp/NatureLand/1674/recommend/01.html)と、池川先生のジョイント講演が、広島であると聞いた私は、必ず行って池川先生に会うぞ!とビジョンを描いた。

まずは、池川先生の講演を。

あかちゃんの気持ちがわかる先生ならではの視点は、子育て中のママたちが聞いても、あかちゃんが聞いても、幸せを感じる内容だった。

image001池川明 先生 <産婦人科・内科 >

神奈川県横浜市「池川クリニック」院長  http://www1.seaple.icc.ne.jp/

池川先生は、胎内記憶・誕生記憶の第一人者です。
産婦人科医であり医学博士であり、多数の著書も出版しているベストセラー作家でもあります。
胎児は、生まれる前よりいっぱいの能力を持っている大超能力者★
さらには、ママに宿る前からの記憶を持っている人もいます★


【うまくいくように、つくられている】

この世には4つの苦しみが存在するという。

生まれる苦しみ
老いる苦しみ
病という苦しみ
死ぬという苦しみ

そのうちもっとも辛い苦しみは、意外にも生まれる苦しみなのだそうだ。
そりゃ、そうだよなーと納得。あんなに狭い産道をものすごい力で押されて出てくるんだもの。全身にすさまじい圧力がかかる。そんな状態で呼吸はできるのだろうか?苦しいはずだよね・・・とわが子の出産の時を思い出す。

かつては、この世に存在するために最大の試練を体験して生まれた私たち。

それを乗り越えたからこそ、今ここに生きている。

でも。

今、その一生で一番辛い苦しみを覚えている人はどのぐらいいるだろうか?

ところで、出産時に放出されるオキシトシンというホルモンは、ママにとっては麻酔のような効果がある。

オキシトシンというホルモンは、別名『信頼のホルモン』とも言われる。

このホルモンは『さする』という行為でも出ることがわかっている。さらに、母乳にも含まれる。

オキシトシンは、『嫌だった、つらかった記憶を癒す』という働きもあるらしい。

うまれたばかりの赤ちゃんのお世話をするとき、自然と優しく話しかけたり、背中や身体をついついさすったりすること、おっぱいをあげることで、あれほどつらかった生まれる苦しみを忘れてしまうらしい。
もちろんママも同じで、あんなに苦しんだのにまた産みたいと思うのは、オキシトシンのおかげかもしれない。

おっぱいをあげて、おむつをかえて、寝るときには背中をさすったり、とんとんとんと、タッチしたくなる。

あかちゃんのお肌って、本当に気持ちいい。

ついつい、触りたくなるように

ついつい、微笑みたくなるように

赤ちゃんは全てのものを備えて生まれてくるんだ・・・それが女性を『母』にするんだ。

自分以外の誰かのことをただ愛しいと思える自分になれてしまうことって、本当に幸せだ。

そんな風に思った。

それにしても、知れば知るほどよくできているなぁ、人間の身体って。自然にしていれば全てうまくいくように創られてある。神様の創造ってどこまも緻密な計算されていて、完璧ですばらしいのだろう。

【大切なのは、ママの感性】

昔『子供の自立を促すために、だっこしない子育て』が良しとされたことがあった。
その子供たちが大人になったときにひきこもりや、依存症、我が子をだっこできない、などであった。
当時は、真実と信じていたことが、10年後も真実であるかどうかは、誰にもわからない。

だから、一番大切なのは、ママの感性=母性なのだ。

ママが抱っこしたいと思うときに、抱っこする。したくないときにはしない。

image002本当にシンプルなことだけど、『今、抱くべきなのか?抱かないべきなのか?』なんて頭で考えると全くわからなくなってくる。赤ちゃんと接するには自分のハートに聞くこと、それが一番大切じゃないかと思う。それにしても今の時代は情報過多で、ほしい情報は良かれ悪かれすぐに手に入る。流されたくなくても、流されたり。だからこそ、本当に大切なものを見極める目を持ちたいものだと思った。やはり、それも自分のハートに聞くことなしには、成り立たないけれど。結局はこどもの存在によって本当に大切なものはなんですか?と自分との対話を進めていく、子育てとはそんな自己成長のプロセスなのかもしれない。

【おぼえているよ、おなかのなかのこと】

講演会で、子宮の中で音がどんなふうに聞こえるのかを録音した音を聞かせてもらった、

ぐるぐる~、きゅるる

これはママの腸のなる音。

ざー、ざー、ざー

これは、ママのからだを流れる血液の音。

遠くの方でトントンとリズムを刻んでいるのは、ママの鼓動。

そして、ママの声が聞こえる。パパの声も聞こえる。
とてもはっきりと、聞こえている。
ちょうど、お風呂場の扉のあちらとこちらで会話しているような感じだ。

ケンカはあかちゃんたちがもっとも嫌いなこと。
胎内記憶の調査中のとある保育園で、園児たち五人ほど円になってなにやら話していたそうだ。

『ケンカはいやだったよね~』

『でもさ、ママのおなかをけるとおさまるんだよね』

『そうそう、そうだったよね!』

『あれは、よくきくよね!』

あかちゃんはなんでも知っているんだなぁ!少し前までは胎児というのは何も理解できない非力な存在として捉えられていたそうだけれど、こんな話を聞くと、胎児というのは全てを理解する能力がすでにあるんだと立証されているかのよう。もちろん胎内記憶は科学的な根拠があるわけじゃないけれど、でも覚えているんだもんね。もう、このときから意思を持った一人のヒトとして存在しているんだ。

どうしても妊娠中にケンカしたくなったら。池川先生のオススメは『筆談ケンカ』でした(笑)

『あんたがわるいんじゃない!』

『なんだと!ムキー』

なんて書いてるうちにおかしくなってケンカにならないかもですね(笑)

ケンカすると、生まれてから損をするらしいです。なぜって?
怒っているパパのその声をおぼえているから、あかちゃんが怖がるんですって。

そうなると、ママがパパにあかちゃんを見てもらうのが難しくなるから、ママも大変。

やっぱり仲良しが1番。みんなが幸せになれるから。

【おなかの赤ちゃんからのメッセージ】

お腹の張りがひどくてクリニックにやってきたママに張り止めの点滴をしていたところ、なにやら、あかちゃんからのメッセージが。。。

『余計なことしないでくれる?』

『わたし、もう帰るから!!!』

ちょっと待って、どういうこと?と訪ねると

『だって、この人心配だらけなんだもん! 私が来た時は流産しないかどうかって、それが落ち着いたら今度は早産の心配。次々に不安ばかりいうから嫌になったよ』

『とにかく、自分のことも、わたしのことも信じてよ!』

結局、不安や心配しなくて幸せなのは、おかあさん。おかあさんが幸せだと、あかちゃんも幸せ。あかちゃんからのメッセージは、おかあさんが心に抱えた重荷を「降ろしていいよ、幸せになろうよ!」っていう大きな愛にあふれたものに違いない。こうやって、あかちゃんはそこにいるだけで皆を、見せ掛けではなく本当に幸せに導いているのかもしれない。

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妊娠、出産、子育てはなかなか思ったようにはいかないことが多くて

私自身も悩んだり、迷ったりしていたことがきっかけとなり

自分自身を見つめることにつながっていったのですが

胎内記憶を知ることで

全ての悩みは不運のために存在するのではなく

ただ、成長のため、幸せになるためにあると思えたし

色々あるけれどもその根底に流れているものは大きな愛なんだと思うと

困難だって、越えていける

こんな、私でも・・・・!

そんな風に感じました。

特別強い人間だから、乗り越えられるとかそういうものじゃなくて

悩んだり迷ったり、泣きたい日もあったりする

弱いところだってある

普通のヒトの中にも、こういう力ってきっとあると思います。

現代は子育てしにくい環境だ、とよく言われているけれど

それを解決していくうちに

自然とみんなが生きやすい世の中になっていくのかもしれないな、

と思いました。

おかあさんのハートの中に必ずある「母性」。

こどもたちが安心して

そして笑って暮らせる場所を創り出す

智慧の源なのだと思います。

wrighter:のうまるかおり(山本ヨガ研究所 親子ヨガ講師)